令和5年度 施政方針「人と自然と歴史が交流し 未来へつなぐ和のまち“たいし”」

更新日:2023年03月24日

太子町議会(令和5年3月定例会)において、田中町長が行った令和5年度施政方針演説について、掲載します。

■『こころ健やかで、元気に暮らせるまちづくり』

母子保健の充実に関する取組みにつきましては、新たに3歳6カ月児健診において弱視などの早期発見に有用な屈折検査機器を導入し、子どもの成長・発達の確認や保護者の育児支援等につなげてまいります。

次に、子育て家庭の支援として、新たに妊娠・出産・子育てサポート事業として、妊産婦や養育者に対し、妊娠期から子育て期まで専門職による面接や訪問、応援ギフトによる経済的支援等を実施するほか、未就園児の保護者が一時預かり事業を利用した際の費用を助成する一時預かり利用支援補助金を創設するなど、安心して子育てができる環境を整備してまいります。

さらに、医療的ケア児支援のための保健、障がい福祉、保育、教育等について、関係機関等が連携を図るための協議の場を河南町及び千早赤阪村と共同設置するとともに、新たに医療的ケア児等に関するコーディネーターを配置し、医療的ケア児が安心して暮らせるよう支援を強化してまいります。

■『支え合い、安心して暮らせるまちづくり』

安全・安心の確保に関する取組みにつきましては、令和4年5月に設立された大阪南消防広域化協議会において、消防広域化を実現するための協議を着実に進めるとともに、指令センターの改修やはしご車の整備等を関係機関と共同で実施し、消防・防災力の一層の強化を図ってまいります。さらに、非常参集訓練による職員の防災力強化や、スマホアプリ「LINE」の活用による防災情報発信や情報収集の仕組みの構築に取り組んでまいります。

次に、暮らしの利便性の取組みにつきましては、令和5年度で現公共交通網計画の計画期間が終了となることから、引き続き、乗車実績の分析やより便利な運行形態を検討しつつ、次期計画策定に取り組んでまいります。

さらに、ゼロカーボンシティの実現に向けては、太子町脱炭素ロードマップの重点取組施策として、引き続き、衣類リユース・リサイクル事業等のゴミの減量化に向けた事業を実施するとともに、新たに生ごみ減量化や堆肥化による資源の有効活用を目的に、家庭用生ごみ処理機の無償貸与事業を行ってまいります。

■『活力と魅力にあふれる、個性豊かなまちづくり』

農業の振興に関する取組みといたしましては、49歳以下の新規就農者への就農準備等の資金に対する補助など、引き続き、次世代を担う農業者の育成支援を行ってまいります。さらに、地域共同で行う多面的機能を支える活動や農地、水路及び農道等の地域資源の質的向上を図る活動を支援するため、新たに農空間の保全に向けた補助を行うとともに、ため池の決壊による被害から住民の安全・安心を確保するため、ため池ハザードマップの作成を行ってまいります。

次に、観光振興に関する取組みといたしましては、令和5年度は、竹内街道・横大路~難波から飛鳥へ日本最古の官道「大道」~活性化実行委員会の会長として、大阪府及び奈良県を含めた街道沿線の12自治体の中心となり、産学民との連携の強化、竹内街道・横大路とその周辺地域の魅力の再発掘及び国内外への情報発信など、様々な取組みを進めてまいります。

また、令和4年度にリニューアルされた道の駅の運営については、引き続き、特産品のPRと販売促進や地域情報の発信強化により農業者支援を図りながら、大阪府と連携し、地域振興及び観光拠点施設としてより効率的かつ効果的な活用を検討してまいります。

さらに、企業誘致の取組みとしましては、引き続き、太子西条線周辺区域における商業施設の誘致を進めるとともに、「産業の振興を図る必要がある地域における工場等の立地を目的とする開発行為等の取扱い基準」による、太子インターチェンジ周辺など広域交通条件の良い地区への新規産業の誘致に努めてまいります。

■『豊かな自然・歴史とともに育つ、誇りあるまちづくり』

コロナ禍や物価高騰による子育て世帯の経済的負担を軽減するとともに、育ち盛りの食育を支え、活気があふれる子育てしやすい町を実現するため、全国から寄せられたふるさと太子応援基金寄付金、いわゆる、ふるさと納税寄附金を活用し、町立幼稚園及び小中学校の給食費の無償化に取り組んでまいります。

次に、学校教育の充実に向けた取組みとして、これまでも本町が取り組んできた小中連携教育を更に進化させ、予測困難な社会を生き抜く力を育成するため、引き続き、小中一貫教育推進事業に取り組むとともに、すべての学校及び学年において実現を図った35人学級を継続して実施してまいります。さらに、小中学校トイレ改修事業では、山田小学校の1期目工事に着手するとともに、引き続き、学校でのICT教育及びAIドリルを活用した個別最適な学習環境の整備等を進め、子どもたちの学びの環境の充実と学力向上に取り組んでまいります。

また、国指定史跡二子塚古墳の保存・整備につきましては、引き続き、令和4年度から5年計画での整備工事を進めるとともに、大道旧山本家住宅などの竹内街道沿線の歴史資産とあわせた活用について、大学との連携による研究やプロモーションに取り組んでまいります。

さらに、中山久蔵寒地稲作成功150周年を記念し、竹内街道歴史資料館における企画展やフォーラムの開催、住民を主体とした文化交流などの取組みを、連携協定を結ぶ北海道北広島市と共同して実施してまいります。

■『みんなで歩む協働のまちづくり』

少子高齢化が進展し、急激な人口変動の中で、将来にわたって持続的かつ安定的に住民サービスを提供するため、引き続き、第5次総合計画における後期基本計画をはじめとする各種計画を確実に進めるとともに、不断の行財政改革、民間企業や大学等との公民連携及び広域行政を推進し、基礎自治機能の充実・強化に取り組んでまいります。

効率的・効果的な行政経営の取組みにつきましては、DXの更なる推進として、マイナンバーカードを活用した住民票の写しや印鑑登録証明書のコンビニ交付のほか、窓口手続きに関する電子申請ツールの導入など、行政手続きのデジタル化に加え、新たにスマホアプリ「LINE」を活用したプッシュ型のメッセージ配信、オンライン申請及び予約などの機能を拡充し、住民サービスの利便性の向上とあわせて、業務の効率化及び経費削減に取り組んでまいります。

また、公民連携の取組みにつきましては、すでに協定を締結している企業や大学と連携した取組みを更に充実させつつ、今後も様々なステークホルダーと知恵を出し合い、協力し合いながら、社会課題の解決に向け、より一層取り組んでまいります。また、ふるさと納税に関する取組みにおきましても、産官学連携によるふるさと納税型クラウドファンディングプロジェクトなど、これまでになかった公民連携の形を積極的に取り入れながら、新たな返礼品の企画・開発やPRを更に強化し、自主財源の確保に努めてまいります。

さらに、住民主体のまちづくりの取組みにつきましては、新たに広報サポーターに包括連携協定を締結している大学の学生を迎えるなど、太子TVや公式インスタグラムにおける住民及び学生目線による本町の魅力発信の取組みをさらに充実させるとともに、タウンミーティングや町長直通便により、引き続き、広く住民の声を聞きながら、町政運営を進めてまいります。

この記事に関するお問い合わせ先

太子町政策総務部秘書政策課
電話:0721-98-5531
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